2006年02月03日
最近多くの日本のお茶好きが、中国や台湾の茶都を訪ねるようじゃが、その時のお店の選び方や、 お付き合いのヒントをちょいとお話ししようかの。
先ずのぅ、中国でも台湾でもお茶マーケットに行って驚くのは、その店の多さなんじゃよ。広州でも安渓でも、上海でも北京でも何百とあるんじゃぞ。 そして台湾の名産地でも何しろやたら店があるんじゃよ。だから、その中でどこの店に入るか、本当に迷って疲れてしまうんじゃよ。
まあ、日本人は真面目じゃから旅行書なんかで調べていくんじゃが、その多くは味より いろいろな意味での安全重視。まあこれもとても大切なことなんじゃが、だからのなかなか思うようなお茶は手に入らんのじゃよ。また、地元の友人に聞いてというのも多いんじゃが、中国や台湾の人でも、お茶がわかるなんちゅうのは、ほんの一握りなんじゃからの。
爺のヒントはの、何のお茶を求めたいかを先ず決めておくことじゃ。北京や上海のように、市場によって色々なお茶を扱っているお店が混在しているところがあるからの。前にもお話したが、お店には当然のことながら得意なお茶がある、でもお客が求めれば何でも出てくるのが中国ビジネスの面白い、また困ったところなんじゃ。
店に入るとの、お茶を出されて話をすると小一時間なんて、あっという間じゃよ。旅行者にとっては限られた時間じゃから、最初の店選びは実に大切なんじゃよ。だからの爺が大切にしておるのは看板なんじゃ。漢字だから日本の方でも問題ないじゃろ。
先ず何茶の専門店か看板で大体はわかるわの。鉄観音を求めようとしておるのに、 龍井茶の漢字が多くかかっておったらそこは緑茶がメインのお店じゃわ。 次に品評会での優勝とか弐等奨とかの看板がかかっていれば、まずまずの確率で 美味しいお茶があるかと思うんじゃがの。
また一般の方にはなかなか難しいとは思うんじゃが、良いと思ったら長くお付き合いすることじゃ。良いお茶は当然のことながらえらく高いんじゃが、生産量も極めて少なくなかなか手に入らんのじゃよ。まあ、品評会のお茶なんかがその良い例じゃの。 お店も、やはり商売だから、お得意様からこういうお茶は分けていくんじゃろな。 爺もな、長年通ってようやく各地の品評会の上位茶が手に入るようになってきたからの
でもの正直、自分と相性の合う店との出会いはやはり「茶縁」ということじゃろな。 日本の方には、臆することなく中国茶とのいろいろな茶縁作りに挑戦していただき、 人生の幅を広げていただければと願っておるんじゃよ。
お茶を扱う人もの、二つに分かれるんじゃの。商売としてお茶に接している人、 もう一つはお茶が好きでお茶に接している人。 「お茶の逸品は心を洗う」爺の一番好きな言葉なんじゃ。