2007年04月20日
せっかくじゃから杭州のお話もしとくかの。
杭州の飛行場から車で2時間ほどのところに鳥鎮という運河と古い街並みで有名な観光地があるんじゃよ。ここに新しく開発された鳥鎮西柵がオープンしたので、是非にと古い友人が誘うんで一泊したんじゃが実に素晴らしかったの。
何が良いかというと、先ず何しろ人がおらんのじゃよ。隣の鳥鎮東柵は人、人でごった返しているのに、目と鼻の先の西柵は出来たばかりなのと高級志向でガランとしてての、じっくりと楽しめるんじゃよ。
しかもどこもかしこも、絵になる風景でな、特に日が落ちてから運河を手漕ぎ船で一周したんじゃがライトアップされている中、水面に楼閣が映し出されての実に幻想的で、実にロマンチックでの・・・昔を思い出したわ。
ホテルは錦堂というんじゃが、その建物自体が骨董品なんじゃ。しかし部屋の中は最新設備で、清潔感があっての、スーパー五つ星とか言っておった。中国でもこういうもんが出来るようになったんじゃ、と改めて思い知らされたわ。
さてさて、杭州と言えば何と言っても西湖なんじゃが、中国を知っているものにとって西湖で驚かされることは、ごみ一つ落ちてないことじゃよ。
そして公園もみな無料、いくつかある博物館も無料。(結構中国の公園や博物館の入場料というのは、高いもんなんじゃぞ)
そして何よりも、いくつかのビューポイントから見る、その景色のまあ素晴らしいこと。特に新茶のこの季節は花が満開での、どういう訳か桃・梅・桜がいっせいに咲き誇っておるんじゃよ。気候も散歩に最適での、確かにこの時期、西湖は地上の楽園かも知れんの。
湖の周りには、中国茶好きは必ず行かなければいけない場所がいくつもあっての。中国を代表する中国茶葉博物館、茶聖陸羽が認めた天下の銘泉・虎?夢泉、清代の乾隆皇帝が植えた龍井村獅峰山の十八茶木(この茶木から採れる龍井茶はオークションでとんでもない値段をつけるんじゃよ)、そして市内には古くからの街並みを残し、歩いているだけで昔にタイムスリップしてしまう河坊街があり、テレビの「うるるん体験記」で紹介された曲芸的にお茶を淹れる太極茶道水茶坊などもここにあるんじゃよ。
また西湖を歩いたり、トロリーバスに乗りながら西湖十景をのんびりと愉しんだ後の湖畔居茶楼屋外での、湖一望の一杯のお茶は実に最高じゃったの・・・。
そう言えば旅をご一緒したご家族は、河坊街の愛情故事婚紗撮影という写真館で半日かけて、中国古典衣装を着た写真を撮っておっての。親子三人がそれぞれ2枚の衣装を着て、化粧もしてくれて最後は一冊の本にまとめてくれて、爺も見たけどなかなかよく撮れておったぞ。CDもついて日本円で1万円しないんじゃと、えろう喜んでおられたの。杭州にはいろんな楽しみ方があるんじゃの。
是非、一度季節の良いときに訪れてみなされ。