其の四 台北茶館事情

夏休みを利用して孫が台湾に留学しておったので 孫会いたさに久しぶりに夏の台北を訪問してきたんじゃ
当然のことじゃが日本と同じで暑くての
観光する気にもならんので久しぶりに茶館巡りを楽しんできたんじゃよ

驚いたのは日本統治時代の日本家屋を丁寧にリノベーションとやらを施した茶館が結構あっての 台湾のお方にも結構人気が高いんじゃと

昔 そうそう  もう20年以上は経つがの 台北近郊の北投温泉で純和風というふれこみの宿に止まったんじゃが その時は上辺だけの日本風に笑ってしもうたんじゃが 昨今の日本風は日本以上に細部までこだわった ほんまもんの日本風なんじゃよ

台湾師範大学の近くに かつては昭和町と呼ばれた高級住宅街が あっての その中にある 「青田茶館」 「遊山茶坊」も日本家屋を利用した茶館なんじゃが 実に上手く修復されておって またそれを上手く使っておっての その空間に身をおくだけで シャキッとして身が清められる気がするんじゃの

今回は爺の一押しの 「青田茶館」 にお邪魔したんじゃが隅々まで手入れがなされていての 一つ一つの景色が絵になるんじゃよ
従業員の教育も一段と磨きがかかってきておって 日本独特のほどほどの距離感とやらが 上手く保たれておるんじゃの
きっと オーナーのお方は根っからの日本好きなんじゃの

異国の地で日本の侘び寂びを感じながら 台湾茶を楽しむ そんな時間を過ごせることは幸せなことですの

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台北の茶館は競争も激しいようでの いろいろな特徴を出し合ってそれぞれが興味深いんじゃが どうしても家賃が高いじゃろ
だからどうしても台中にある 「無為草堂」 のような中国風の建物や庭園を擁した大茶館 はないんじゃ
そんな話をしておったら 桃園 にはあると言われての 連れて行かれたのが 「田園民族茶館」 なんじゃよ

台北市内からタクシーで30分程(700台湾元くらい)かの こんな田舎にと思ったんじゃが突如あらわれた茶館は大層立派での 中国風の建物で庭園もあり池には大きな鯉が何匹も泳いでおっての 隣が植物園とかで 借景も上手く利用して なかなか素晴らしいんじゃ
初めてじゃったのでいくつか部屋を見せてもらっての その中で蓮の花が綺麗に見える部屋が気に入っての 最低消費が2000元というので 二時間ばかり贅沢な時間を過ごしたんじゃ  やはり中国的な空間もいいもんじゃの
値段を見ても台北市内の2-3割は安いようなので桃園飛行場を利用するお方はお帰りに際に立ち寄り 優雅な思い出を振り返る 時間を過ごされたらいかがかの

そうじゃそうじゃ 最低消費 という言葉 日本ではあまり馴染みが無いんじゃが中華圏ではよくある言葉なんじゃ
読んで字のごとしで 最低いくらは使って下さい ご注文下さい ということなんじゃ だから最低消費2000元とあると
2000元以下の注文でも2000元は取られてしまうので逆に2000元分は注文しないと損してしまうんじゃの

我々は4人で行ったんじゃが 茶水代(入店した人ひとりひとりにかかるセット料金)が 120元×四人分 茶葉は二種類
炭焙凍頂茶400元 東方美人茶450元 茶うけは三点 茶梅90元 甘納豆90元 緑豆皇120元 それにお料理一品
水晶油鶏350元 を注文したのかの

ほとんどの茶館は 茶葉の持ち込みは可での そのかわりその分 茶水代がアップするんじゃ
この「田園民族茶館」では茶葉持込みの場合は一人120元が200元になるようじゃ
ご自分がお茶専門店で購入なされた茶葉を 茶芸館 で楽しむのも一考じゃの

台湾には いろいろな茶芸館 や いろいろなお茶の楽しみ方 があるので 是非チャレンジなさってくださいの

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